ヘアケア商品のトレンドに激震! その真相に迫る。

寄稿:育毛剤開発研究会

人気のヘアケア商品が、かつてリアップで賑わった店頭市場から通販市場へと様変わりしたことはご存知の方も多いのではないだろうか。
2013年頃からは、ポリピュアやBUBKA、イクオスなどの名だたる商品がシェア争いを繰り広げ、ヘアケア戦国時代と呼ばれるほど熾烈を極めた。
様々な商品の情報が氾濫する中で、どれが正解か分からないという声も多い。

ところが。
2015年に発売されたあるアイテムが爆発的な人気になっているのである。
つまり、どのヘアケア商品を選んでも似たり寄ったりだったところに、頭一つ飛びぬけてきたのだ。
いわゆるインフルエンサーと呼ばれる、ネットにおいて影響力の高い人達を中心に話題になっている、というのだからただごとではない。

本誌では、今もっとも注目が高まっているその商品の秘密に迫った。

メーカーの限界濃度まで配合された成分

WEB上でのあまりの人気の高さから、一度は目にしたことがある方も多いだろうが、その話題の商品とはずばり「フィンジア」。

そのもっとも大きな特長は、有名な成分をメーカーの推奨する限界値まで配合していることにある。
メーカー推奨の限界値とは、これ以上配合をしても影響力に差がないと認めた事実上のメーカーストップ濃度である。
類似商品である、Deeper3D、BOSTONスカルプエッセンス、スカルプ5.0cと比べてもここまでの濃度で配合されている商品は2015年時点で、まず存在しないのだ。

キャピキシルとピディオキシジルが配合※1

男性にも女性にも反響がある要因のひとつがキャピキシルだ。
キャピキシルはイソフラボンによく似た成分と4つのアミノ酸の合成成分であり、性別に関わらず使える。
さらに、話題の新成分として、ピディオキシジルが配合されているのだが、この2つの成分が高濃度に含有されていることで、ヘアケア業界の勢力図がとんでもない勢いで塗り替わっていたのだ。

※1:肌を整え皮膚の柔軟性を保ち、毛髪にハリとコシを与える成分。

カプサイシンで毛穴へアプローチ

サプリメントで使われることはあったが、ヘアケア商品への添加は市場調査した限り見当たらなかった。
カプサイシンとは唐辛子成分で、食べると毛穴から汗が噴き出す働きがあるが、その原理を応用し、開いた毛穴から成分を浸透しやすくさせる狙いがあるとのこと。

編集後記

編集/育毛開発研究会 主任研究員・毛髪診断士

ヘアケア業界では毎年沢山の商品が誕生するが、そのほとんどが他社の類似品であり、真新しさが見られないことが多い。
そんな中で、久々に大金星を発見したような気持ち良さがある。
日々ヘアケア業界の研究を進めるなかで、勧めたい商品を3つ選んでくれと言われたら、間違いなくフィンジアはその1つに入る商品だ。
今後の市場の動向にも引き続き注目したい。

研究会概要
育毛剤開発研究会は、ヘアケアに関する最新情報やトレンドをお伝えする民間の研究団体です。
専門知識を有する毛髪診断士やヘアケア用品メーカー、美容師、市場調査員などにより構成されています。
  • スカルプケア限界濃度
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